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  • 福島民友の本「記者たちは海に向かった」と比べ読みすると面白い。同じ震災でも、福島と宮城で、何がどう違ったか。

    福島も宮城もおんなじだなーと思ったのは、電気と通信が不通の中、いかに工夫し、周囲の協力を得て、新聞を作り届けたか。
    津波が襲ったエリアを取材した時の無力感も、同じ。

    それと、地方紙に比べて全国紙の新聞社や全国ネットのテレビ局が、いかに恵まれた支援を受けていたか。これは福島民友・河北新報の2冊とも、同じことが書かれてる。
    食糧にしても燃料にしても、大きなメディアほど迅速で充分なサポートが得られ、一方の地方紙は、小さなおにぎり1個の配給でしのいでいたとか、ガソリンを買いたくても緊急車両扱いにしてもらえず、調達に大苦戦した話とか、そういう話が同じように書かれてる。

    福島と宮城の違いで一番興味深かったのは、原発事故を受けて「逃げる」より「現場に近付く」ことを考えた福島民友の記者に対し、河北新報の記者は「とにかく逃げろ」と早い段階で指示が出て、ソッコーで福島から遠くに逃げたものの、「いったい何をやってるんだ、自分は新聞記者失格だ」と激しく後悔し、福島に戻ってきてからも苦しんでいる点。

    指示を出す人が福島にいるか、仙台にいるか、その違いが温度差を生み、記者達の行動を左右し、異なる苦悩を生み、被曝に対する知識と意識の差を生んでしまった。それがそのまま、取材に応える住民のコメントに表れる。

    遠ければ遠いほど怖い。逃げれば一段と怖くなる。ど真ん中で動かずにいた人ほど、冷静に判断していた、というか、冷静に判断できたからこそ、留まることが可能だったのかもしれない。

    2つの新聞社の温度差こそ面白いので、2冊連続で読むのがいいと思う。
    (茶輔)
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